先パイとあたし
学校を休んで何日が経っただろう。
そんなある日。
あたしはいつものように家にいた。
お兄ちゃんは、大学に行っていて家にはいない。
ピンポーン
誰かが家に来た。
ガチャッ
「はい。...よっ、陽太先パイ?!
どうしてここに?!」
玄関に立っていたのは、陽太先パイだった。
「姫佳!」
先パイは、突然あたしを抱きしめた。
「先パイ?!」
「ごめんな。気づいてやれなくて。
嫌な思いさせて。」
「えっ...。」
どうして、知ってるの...?
「ごめんな。辛かったよな...。
本当、ごめん...。」