先パイとあたし
あたしは何も考えたくなくて、ただ走り続けた。
さすがに走り疲れたころ、近くにROSEが見えた。
1人でいるのは苦しくて、寂しくて。
あたしは中に入った。
「いらっしゃいませ~。
あっ!姫佳チャン!」
「璃桜さん...。」
璃桜さんの変わらない明るい声を聞いて、落ち着いたのだろう。
あたしはその場に座り込み、泣いてしまった。
「姫佳チャン?!どうしたの?!」
ただ、悲しくて。
男が苦手なあたしが、初めて心を開くことが出来た人なのに...
やっと好きになれた人なのに...
どうしてかな...?