先パイとあたし
「先パイね、昔は遊び人だったんだって。
すぐに女変えて。めんどくさかったって。
1人の女に縛られるってことが。
あたしのことも初めは...遊び、だったって...」
自分の声が、どんどん震えていくのがわかる。
「もう、何も信じられなくなっちゃった...。」
どんなに泣いても、涙は枯れないんだね。
あたしはまた泣き崩れた。
そんなあたしを、柚葉と璃桜さんが支えてくれた。
どれだけ時間が経っただろう。
あたしは落ち着くまで泣き続けた。
「2人とも迷惑かけてごめんなさい。」
「ごめんね、あんな弟で。」
そのあとも、3人で少し話をしてから家に帰った。
あたしはやっぱり許せなかった。
どうしても...