はーとふる。
「どうしたんだよ、晴。」
「…侑。翼。 ん、何も無いよ。」
「嘘だろ、俺らにお前の異常がわかんないわけないだろ。」
「キャーッ、イケメン組だあ! 三人でいるー! 」
「…場所、移動しよう。 サボリな!(笑)」
そして 俺たちは、三人分の炭酸を買って、屋上に行った。
「で?」
翼はいつも単刀直入。 着くなり、オレンジの炭酸のタブを開け、
俺に聞いた。
「……実は…」
「春が、…キャバ嬢、?あ、そうか…あの事件の…」
翼は顔をしかめた。
「うん…俺、何もしてやれなかった…
俺…春ちゃんのこと、何も分かってねぇんだ…
情けねぇよ、こんな自分が…」
しばらくの沈黙のあと、侑が口を開いた。
「…変わったな。 晴」
「……?」
「夏河が亡くなって…晴、もう、戻らないかと思った。」
「…そうだな、本当、変わった。」
「……。」
「嬉しい。 率直に。 春が…好きなんだろ?」
「柚亜の、おばさんに。 会って来た。
幸せになれ、ってさ。」
ははっ、と笑うと、俺は少ないコーラをぐっと飲み干し、
足で踏み潰し ゴミ箱に投げ入れた。
「晴、俺ら、出来る限りなんでも協力するから。」
「…ありがとう、本当、ありがとう……」