それだけで幸せ

「でも、聖夜。聖夜は、そんなんじゃいやでしょう?」


そういって、苦しそうな顔をする


藍にとって、名前は覚えてても


所詮初めて会う男なのに


「・・・」


「朝起きたとき、明日は聖夜の名前を忘れていたら?」


「そしたら、俺はまた君に自己紹介をして、君に覚えてもらうよ」


「・・・ありがと」


そういって藍は涙を拭いて


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