キミのとなり。
ひぃぃっ……サイアク!



こんな密室で二人とか有り得ない!



私のさっきまでのウキウキ気分は仁の出現とともに急降下した。



早く着いてくれ~。



30秒が10分ぐらいに感じた。



3階に着いて扉が開く。



私はそそくさとエレベーターを出た。



後からゆっくり仁がついてくる。



焦り気味に鍵を開けて、中へ入ろうとした時だった。



「ごちそうさま……。」



仁はそうボソッとつぶやいて部屋に入って行った。



「……。」



は!?



……何?



何がごちそうさまなの?



「変なやつ。」



首を傾げて部屋に入る。



電気を点けた時、遅ればせながら気付いた事があった。



ハッ……



もしかして、見られた!?



キス……見られたっ!?



言うまでもなく、翌日から朝が益々憂鬱になった。





< 14 / 554 >

この作品をシェア

pagetop