キミのとなり。
確かに私の部屋のドアノブに白い紙袋が掛かっている。


「宅急便が届いたんじゃないですかぁ?」


「……いや、宅急便だったら置いてかないだろ。」


二人のやりとりを聞きながら、ゆっくりその袋に手を伸ばした。


「なんだろう。」


「爆弾でも入ってたりしてぇ~“ドッカーン!”……なんて!ハハハッ。 」


若菜ちゃんの冗談に笑いながら袋を開けると、中に四角い箱と小さなカードが入っていた。


……ん?


私は不思議に思いながらそのカードを開いた。


「……。」


「なんですか?」


私の後ろから袋を覗き込む二人。


“ガサッ!”


思わずカードを胸に隠す。


「先輩?」


「千秋?」


「ごっ……ごめん。」


「え?」


俯きながら言った。


「今日は……帰って。」


「えっ!?」


あまりに突然の事に驚く二人。


「やっだって鍋の材料もこんなにほらっ……」


「本当ごめん!」


“ガチャンッ”


私は胸に紙袋を抱え、玄関の扉を勢いよく閉めた。


ドアの向こうで聞こえる心配そうな二人の声。


「先ぱぁい!」


「ちあきー!?」


“ドンドンドンッ”


体に力が入らず、一気に腰から崩れ落ちる。


「どうして……。」


そのカードにはこう書かれていた。


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