キミのとなり。
はぁ~。



ってか、あいつ細かいし。



しつこいし!



もしやクレーマー!?



本当、無理っ!!



一体、あの後どうなったんだろ。



「先輩!」



背後で聞こえた声に、ハッと我に帰る。



「おはようございます!」



そこに立っていたのは、若菜ちゃんだった。



「はよ……。」



「どうしたんですか?ボーッとして。」



「なんか最近あいつに振り回されっぱなしだな、私。」



無意識にそう呟いた。



「あいつ?神田さんですか?」



はっ!!



「ちっ違う違う!あんなクレーマーと一緒にしないで!」



「クレーマー?」



若菜ちゃんが首を傾げて私を見ている。



「……ま、いいや。気分悪いから話すの辞める。」



「へっ?」



そうそう。あいつの事を考える為に、時間やエネルギーを消費するのはもったいない。



そんな暇があったら、私は彼の事を考えたい!



「弘人~!」



エレベーターの前に弘人を見つけて満面の笑みで駆け寄った。



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