キミのとなり。
時計を見ると午後5時――
“『9時においでね!』”
考えに考え抜いた末、私は会いに行く決心した。
ありとあらゆる服を取り出してベッドに並べる。
清潔そうな白かな……
いや、ここは大人っぽく黒?
でも年をとったと思われたくないから若々しくイエローも捨て難い。
鏡と睨めっこする事1時間、やっぱり飾らないで行こうと思い昔よく着ていた淡いピンクのカーディガンを羽織った。
首元にはもちろんあのネックレスをつけて。
午後8時半――カードに書かれた住所へと足を運んだ。
ケンチャンの話しだとその“Secret Place”というお店は、まだマイクロシティが売れていない時からよくメンバーが集まっていた場所らしい。
それ程遠くない道のりをタクシーに揺られながら考えていた。
どんな顔して会おう……。
第一声はなんて言おう……。
全然考えがまとまらない内にタクシーはその店の入口に着いてしまった。
ビルとビルの間にある細長い階段。
ここにお店があるなんておそらく限られた人間しか知らないだろう。
そんな名前通りの言わば隠れ家的なお店だった。
緊張しながら一歩一歩階段を登ると、目の前に
【Secret Place】と書かれた看板のついた扉が見えてきた。
この扉の向こうに仁がいる。
そう思うとなかなかその扉を開く事ができなかった。
落ち着いて深呼吸を3回。
手に変な汗まで出てきた。
意を決して扉を開ける。
“ガチャ…”
薄暗い店内――
「いらっしゃいませ。」
カウンターにいたマスターらしき人が優しい声で私に微笑んだ。
「……どうも。」
辺りを見渡しながら少し奥へ進むと
「あっ!来た来た!」
ケンチャンが私に気付き手を振ってきた。
私はそれに答えるようにペコッと軽く頭を下げる。
「こっちこっち~!」
手招きするケンチャンは既に酔っているかのような雰囲気だった。
“『9時においでね!』”
考えに考え抜いた末、私は会いに行く決心した。
ありとあらゆる服を取り出してベッドに並べる。
清潔そうな白かな……
いや、ここは大人っぽく黒?
でも年をとったと思われたくないから若々しくイエローも捨て難い。
鏡と睨めっこする事1時間、やっぱり飾らないで行こうと思い昔よく着ていた淡いピンクのカーディガンを羽織った。
首元にはもちろんあのネックレスをつけて。
午後8時半――カードに書かれた住所へと足を運んだ。
ケンチャンの話しだとその“Secret Place”というお店は、まだマイクロシティが売れていない時からよくメンバーが集まっていた場所らしい。
それ程遠くない道のりをタクシーに揺られながら考えていた。
どんな顔して会おう……。
第一声はなんて言おう……。
全然考えがまとまらない内にタクシーはその店の入口に着いてしまった。
ビルとビルの間にある細長い階段。
ここにお店があるなんておそらく限られた人間しか知らないだろう。
そんな名前通りの言わば隠れ家的なお店だった。
緊張しながら一歩一歩階段を登ると、目の前に
【Secret Place】と書かれた看板のついた扉が見えてきた。
この扉の向こうに仁がいる。
そう思うとなかなかその扉を開く事ができなかった。
落ち着いて深呼吸を3回。
手に変な汗まで出てきた。
意を決して扉を開ける。
“ガチャ…”
薄暗い店内――
「いらっしゃいませ。」
カウンターにいたマスターらしき人が優しい声で私に微笑んだ。
「……どうも。」
辺りを見渡しながら少し奥へ進むと
「あっ!来た来た!」
ケンチャンが私に気付き手を振ってきた。
私はそれに答えるようにペコッと軽く頭を下げる。
「こっちこっち~!」
手招きするケンチャンは既に酔っているかのような雰囲気だった。