キミのとなり。
どうしたんだろ。
急用だといけないと思い給湯室に走り込み、リダイヤルを押す。
“プルルップルルルップルルル…”
“ガチャッ“
「もしもし仁?」
『……』
電話の向こうで仁は何も言葉を発しない。
もう一度問い掛けてみる。
「もしもし?どしたの?」
『……。』
やっぱり答えない。
するとその内、ガチャッと無言のまま電話は切れてしまった。
なっなんだよ一体!
かけてきといて無言で切るってどうなのよ!
「はぁ~。」
溜め息をつきながら給湯室を出ようとした時、出口の所に誰かがいるのに気付いた。
桜井君だ。
ひぃぃっ!
「仁って……だれ?」
げっ!聞かれたっ!?
「べっ別に。」
なんで私この子に気遣ってんだろ……。
「ってか、立ち聞きしないでよ~趣味悪いよぉ?」
私がへらへらごまかしている間も真面目な顔でこっちを見ている。
「あっそろそろお昼だよ!食堂行こ~っと。」
そういってその場を去ろうとした私に桜井君は再び話し掛けた。
「彼氏?」
ドキッ!
鋭い指摘に足を止めた。
彼はゆっくり私の前に回り込む。
「おんの?彼氏。」
「……。」
「なんで隠すん?」
「別に、隠してない。」
うつむいたままそう答えた。
桜井君は、ズボンのポケットに両手を突っ込んだまま壁にもたれ掛かった。
「なーんや、おるんや・・・男。」
「・・・。」
「おらんと予想してたのに。」
「勝手にっ、よっ予想しないでくれるかな!?」
汗ばむ手で携帯を握りしめながら、ちょっときつめの口調でそう言った。
「そっそれに、聞かなかったでしょ!?一度も……。」
そのままの態勢で今度はゆっくり天上に目をやる。
「まぁ、確かに。」
やけに素直な彼。
その後ずっと天上を見たまま無言になった。
急用だといけないと思い給湯室に走り込み、リダイヤルを押す。
“プルルップルルルップルルル…”
“ガチャッ“
「もしもし仁?」
『……』
電話の向こうで仁は何も言葉を発しない。
もう一度問い掛けてみる。
「もしもし?どしたの?」
『……。』
やっぱり答えない。
するとその内、ガチャッと無言のまま電話は切れてしまった。
なっなんだよ一体!
かけてきといて無言で切るってどうなのよ!
「はぁ~。」
溜め息をつきながら給湯室を出ようとした時、出口の所に誰かがいるのに気付いた。
桜井君だ。
ひぃぃっ!
「仁って……だれ?」
げっ!聞かれたっ!?
「べっ別に。」
なんで私この子に気遣ってんだろ……。
「ってか、立ち聞きしないでよ~趣味悪いよぉ?」
私がへらへらごまかしている間も真面目な顔でこっちを見ている。
「あっそろそろお昼だよ!食堂行こ~っと。」
そういってその場を去ろうとした私に桜井君は再び話し掛けた。
「彼氏?」
ドキッ!
鋭い指摘に足を止めた。
彼はゆっくり私の前に回り込む。
「おんの?彼氏。」
「……。」
「なんで隠すん?」
「別に、隠してない。」
うつむいたままそう答えた。
桜井君は、ズボンのポケットに両手を突っ込んだまま壁にもたれ掛かった。
「なーんや、おるんや・・・男。」
「・・・。」
「おらんと予想してたのに。」
「勝手にっ、よっ予想しないでくれるかな!?」
汗ばむ手で携帯を握りしめながら、ちょっときつめの口調でそう言った。
「そっそれに、聞かなかったでしょ!?一度も……。」
そのままの態勢で今度はゆっくり天上に目をやる。
「まぁ、確かに。」
やけに素直な彼。
その後ずっと天上を見たまま無言になった。