キミのとなり。
それでもなんとか出勤の準備をして会社へ向かった。
昼休み――
弘人に呼び出され屋上へ向かう。
先に来ていた弘人が私に気付き「よっ!」と軽く手を上げた。
二人でベンチに座りサンドイッチを頬張る。
すると、早速弘人が口を開いた。
「で、昨日の続きは?」
「なんだっけ……。」
「何って!新人君だろ新人君!」
今朝の事で頭がいっぱいですっかり忘れていた。
「あぁ、桜井君ね。」
「桜井っていうのかあいつ。」
ズズーッ
生暖かい風に吹かれながら牛乳を飲み干す。
「その桜井に何言われたの?好きですっ……とか?」
ぶるぶると首を振る。
「じゃー“付き合ってくれ!”…とか?」
またぶるぶると首を横に振った。
私の横でガクッと肩を落とす弘人。
「じゃー何言われたんだよ。つうか千秋の思い込みなんじゃねえのか?」
「……うん。」
「はぁ?」
明らかに上の空の私の顔を横から覗き込む。
「……。」
「……。」
「瞬きぐらいしろ!」
パッと我に返る。
「あぁっごめん、何だっけ?」
「だからぁ…」
「……。」
「もぉいいや!どっちみちお前にはまったくその気ないみたいだから。安心した。ってか…当然か!千秋には仁がいるんだもんな。」
次の瞬間、突風で膝のうえに置いていたハンカチが飛ばされた。
私はただヒラヒラと風に乗って飛んで行くハンカチを見ていた。
まるで仁が自分から離れて行く姿を見ているみたいで……。
信じようと思うのに、どうしてだろう。
先走った想像ばかりが私の頭を混乱させる。
昼休み――
弘人に呼び出され屋上へ向かう。
先に来ていた弘人が私に気付き「よっ!」と軽く手を上げた。
二人でベンチに座りサンドイッチを頬張る。
すると、早速弘人が口を開いた。
「で、昨日の続きは?」
「なんだっけ……。」
「何って!新人君だろ新人君!」
今朝の事で頭がいっぱいですっかり忘れていた。
「あぁ、桜井君ね。」
「桜井っていうのかあいつ。」
ズズーッ
生暖かい風に吹かれながら牛乳を飲み干す。
「その桜井に何言われたの?好きですっ……とか?」
ぶるぶると首を振る。
「じゃー“付き合ってくれ!”…とか?」
またぶるぶると首を横に振った。
私の横でガクッと肩を落とす弘人。
「じゃー何言われたんだよ。つうか千秋の思い込みなんじゃねえのか?」
「……うん。」
「はぁ?」
明らかに上の空の私の顔を横から覗き込む。
「……。」
「……。」
「瞬きぐらいしろ!」
パッと我に返る。
「あぁっごめん、何だっけ?」
「だからぁ…」
「……。」
「もぉいいや!どっちみちお前にはまったくその気ないみたいだから。安心した。ってか…当然か!千秋には仁がいるんだもんな。」
次の瞬間、突風で膝のうえに置いていたハンカチが飛ばされた。
私はただヒラヒラと風に乗って飛んで行くハンカチを見ていた。
まるで仁が自分から離れて行く姿を見ているみたいで……。
信じようと思うのに、どうしてだろう。
先走った想像ばかりが私の頭を混乱させる。