キミのとなり。
まるで小学生が初めて海に来たみたいなはしゃぎっぷりだ。


隣で仁がキラキラした笑顔を見せている。


こんな風に太陽の下であんな笑顔を見るのはいつぶりだろう……。



“パシャッ!”


「きゃっ!」


物思いに更ける私の顔に誰かが水をかけた。


「ちょっと晃!!」


「不意打ちぃっ!」


せっかくのメイクが台なしじゃないよ~!!


「ホラッ!!」


“パシャパシャッ”


それでも止めないで水をかけてくる。


晃の幼稚なおふざけにマジギレする私を見て、晶子と仁がケタケタ笑っている。


「んもぉ~怒った!」


“バシャバシャッ!”


私もそれに徹底抗戦で答える。


「お前さっき仁さんに見取れてたろ!いい加減慣れろよな!」


なっ……!


「別に見取れてなんか!」


チラッと仁に目線をやると仁はいたずらな笑顔でこう言った。


「いつもの事だよな?」


「だっ誰がぁ!!」


“パシャッ”


思いっきり仁の顔目掛けて水をかけた。


「冷てっ!」


“パシャッ”


「やめてよ~!」


グアムに降り注ぐ太陽の光りが海面に反射して、益々仁を素敵に見せた。





< 264 / 554 >

この作品をシェア

pagetop