キミのとなり。
「俺んとこ来るか!」
「……へ?」
「まぁージンみたいにモテへんし、男前ちゃうし、背も高ないし?…歌も下手やけど。」
ちらっと私の顔を確認する。
「……もっと楽に恋愛させてあげる自信はあるで。」
いつものおどけたような笑顔はなく、真っ直ぐ目を見てそう言った。
「……桜井君。」
「だから、俺と付き合お。」
私はなんて悪い女だ。
仁の事で落ち込んでいるくせに、桜井君にそんな風に言われて胸がときめいている。
でも……
「そういう訳にはいかないよ。」
「……なんで?」
「だってっ……あっちがダメならこっちって……それじゃーやってること同じだよ。」
「……。」
「そういうのは、なんか……違う。」
私の横で彼はフゥーと深い溜息をついたあと、うんうんと二回うなずいた。
「そうやな。確かに、そんなんでこっちに来られるのも違うかもな。」
「……うん。」
「どうすんの?これから。」
「まだわかんないけど、今の部屋には居られないかな。」
「……それでいいの?」
「こうなった以上、一緒に居てもお互いを傷つけ合うだけだから。」
「でも……好きなんやろ?」
隣で真顔でそう確認するように私を見つめている。
「もちろん、好き。」
「……。」
「でも……だからこそ、許せない。」
涙ぐみながら強くそう言った私に、桜井君は急に顔を近づけた。
えっ……
「キスしていい?」
「えっ……。」
「……。」
無言のまま彼は顔を少し斜めにし、私の唇に目をやる。
「……へ?」
「まぁージンみたいにモテへんし、男前ちゃうし、背も高ないし?…歌も下手やけど。」
ちらっと私の顔を確認する。
「……もっと楽に恋愛させてあげる自信はあるで。」
いつものおどけたような笑顔はなく、真っ直ぐ目を見てそう言った。
「……桜井君。」
「だから、俺と付き合お。」
私はなんて悪い女だ。
仁の事で落ち込んでいるくせに、桜井君にそんな風に言われて胸がときめいている。
でも……
「そういう訳にはいかないよ。」
「……なんで?」
「だってっ……あっちがダメならこっちって……それじゃーやってること同じだよ。」
「……。」
「そういうのは、なんか……違う。」
私の横で彼はフゥーと深い溜息をついたあと、うんうんと二回うなずいた。
「そうやな。確かに、そんなんでこっちに来られるのも違うかもな。」
「……うん。」
「どうすんの?これから。」
「まだわかんないけど、今の部屋には居られないかな。」
「……それでいいの?」
「こうなった以上、一緒に居てもお互いを傷つけ合うだけだから。」
「でも……好きなんやろ?」
隣で真顔でそう確認するように私を見つめている。
「もちろん、好き。」
「……。」
「でも……だからこそ、許せない。」
涙ぐみながら強くそう言った私に、桜井君は急に顔を近づけた。
えっ……
「キスしていい?」
「えっ……。」
「……。」
無言のまま彼は顔を少し斜めにし、私の唇に目をやる。