キミのとなり。
事務所のドアを勢いよく開ける仁に続いて、初めて事務所に足を踏み入れた。
眼鏡をかけてデスクに向かう佐田さんがこちらに気付いた。
「……ちょっ、ちょっと何やってんの!!」
「話しがあって来た。」
仁が睨みを利かせながらそう言った。
「話?」
仁の後ろに隠れている私に鋭い視線を送る佐田さん。
「まぁ、座って。」
私と仁は言われた通り、そこにある黒い皮のソファーに腰を下ろした。
「で、何?」
「あの週刊誌の事だけど、佐田さんなんか知ってるんじゃないかと思って。」
「……何かって?」
「俺の携帯ここに忘れてたはずなんだけど、なんでかさくらが持ってて……こいつに嘘言ったみたいなんだ。」
「嘘?……どんな?」
「俺がさくらのマンションに泊まったとかなんとか……。」
「ふーん。」
佐田さんは少しにやけながら眼鏡を外す。
「あんたがさくらに渡したんじゃないのか?……あんなタイミングよく写真撮られるのもおかしいし。」
「ふっふふ……」
「……。」
「そうよ?私がさくらに携帯を渡して仁の彼女から電話があったら嘘を言うように言ったのよ。それから、さくらにあんた達が飲んでる場所を教えて行かせたのも私、知り合いの雑誌記者にあの場所に行って写真を撮るように仕向けたのも私。」
「……。」
仁は声もでない様子だった。
眼鏡をかけてデスクに向かう佐田さんがこちらに気付いた。
「……ちょっ、ちょっと何やってんの!!」
「話しがあって来た。」
仁が睨みを利かせながらそう言った。
「話?」
仁の後ろに隠れている私に鋭い視線を送る佐田さん。
「まぁ、座って。」
私と仁は言われた通り、そこにある黒い皮のソファーに腰を下ろした。
「で、何?」
「あの週刊誌の事だけど、佐田さんなんか知ってるんじゃないかと思って。」
「……何かって?」
「俺の携帯ここに忘れてたはずなんだけど、なんでかさくらが持ってて……こいつに嘘言ったみたいなんだ。」
「嘘?……どんな?」
「俺がさくらのマンションに泊まったとかなんとか……。」
「ふーん。」
佐田さんは少しにやけながら眼鏡を外す。
「あんたがさくらに渡したんじゃないのか?……あんなタイミングよく写真撮られるのもおかしいし。」
「ふっふふ……」
「……。」
「そうよ?私がさくらに携帯を渡して仁の彼女から電話があったら嘘を言うように言ったのよ。それから、さくらにあんた達が飲んでる場所を教えて行かせたのも私、知り合いの雑誌記者にあの場所に行って写真を撮るように仕向けたのも私。」
「……。」
仁は声もでない様子だった。