キミのとなり。
ジャングルジムの上で・・・
部屋に帰って鞄をベッドに投げた。



そのまま床にへたばる。



これでよかったのかな。



あんな突き放した言い方でしか、仁を応援できないなんて…。



“チャラララ…♪”



鞄の中で携帯が鳴っている。



正直それに答える気力もない。



“チャラララ……♪”



しばらくたっても鳴り止まない。



誰だろう…急用かな。



携帯を手に取り着信を確認した。



《桜井君 080********》



桜井君だ…



そういえば、私桜井君との約束すっぽかしちゃったんだ。



ひどい事しちゃった。


ちゃんと謝らなきゃ。



“ピッ”



「もしもし。」



《今……どこ?》



電話口から元気のない桜井君の声がした。



「えっ…あっうち。」



《……一人?》



「え?…うん。」



《そっか!》



どうしたんだろう。



なんか様子が変だな。



《いきなり飛び出すからビックリしたやん。》



「あっごめんね、ちょっと…急用思い出して……。」


《…急…用?》



「うん、でももう大丈夫!あっまた今度埋め合わせするね!」




私がそう言うと、少し間を置いて桜井君はこう言った。



《今日して…》



「ん?」



《今日埋め合わせ…して?》



「……えっきょっ今日!?だってもうこんな時間だし。」



ふと、傍にあった時計を確認。



時刻は午後10時を少し回っていた。



「明日も早いし……、桜井君もでしょ!?」



《会いたいねん……今すぐ。》



えっ



凄く切ない声で、そう言われてドキッとした。



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