キミのとなり。
「……そっか。」



恐る恐る弘人の顔色を伺う。


やっぱりそんなのおかしいって思うかな。



いい加減だって……。



でも、中途半端な気持ちで決めたんじゃない。



散々悩んで考えた結果なんだよ……



わかってもらおうなんて、思ってはいないけど……。



その時弘人が急に立ち上がった。



「まぁ……、お前が決めた事だったらそれが答えなのかもな!」



「え?」



「簡単に決めたわけじゃねーだろうし、それが千秋にとってベストになるかもしんねーし。」



「弘人…」



「まぁー正直あの男の実体が知れねーけど……千秋が好きになれるかもって思うぐらいだっ。いい奴なんだよな!?なっ!?」



涙が出そうになった。



いつもいつも背中を押してもらってるね、私。



私は弘人の問い掛けに力強く頷いた。



「でも、もしなんか嫌な事されたらすぐ言えよ!?すぐ飛んで行ってぶっ飛ばしてやるから。」



握りこぶしに力が入る。



まるで妹の恋路を心配する兄のようだ。



いつの間に私たちはそんな関係になれたんだろう。



不思議と安心感を覚えた。


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