キミのとなり。
『キャーッ!!』
耳を塞ぎたくなる程の悲鳴のような歓声が会場から沸き起こった。
そして次の瞬間、後ろの幕が開きスポットライトが当てられた中に―…
仁は立っていた。
心臓が止まるぐらいの衝撃を受けて、ただライトに照らされ眩しそうにマイクを握る仁の姿を見ていた。
―♪~…
会場に曲が流れ始める―…
この曲は……
そう、昔仁が私の為にと作ってくれた曲だった。
俯いていた仁が顔を上げマイクを握り歌い出す。
♪♪~
懐かしいドキドキ感…
あの時の仁と今後ろで唄っている仁がだぶって見えた。
何も変わらない…
優しい歌声も、
切なそうに唄うくせも、
マイクスタンドを握る逞しい手も―…
何も変わらないのに、
今の私の隣に仁はいない。
忘れようとすればする程浮かんできて……
私の小さな胸を締め付ける。
ねぇ、なんで?
なんで来たの?
“今度友達が結婚するんだけどね、お嫁さんがマイクロシティの大ファンらしいのよね~”
“出ないぞ、俺。んな面倒臭せぇ事やってられっか!俺は忙しい身なんだよ!”
あの時…そう言ったのに。
なんで覚えてたの?
私の頼んだ事なんて
忘れていいのに…
じわっと言葉に出来ないような感覚が胸を襲う。
嬉しいとか、悲しいとか…
そんな簡単な言葉では説明できないような……
そんな感覚だった。
耳を塞ぎたくなる程の悲鳴のような歓声が会場から沸き起こった。
そして次の瞬間、後ろの幕が開きスポットライトが当てられた中に―…
仁は立っていた。
心臓が止まるぐらいの衝撃を受けて、ただライトに照らされ眩しそうにマイクを握る仁の姿を見ていた。
―♪~…
会場に曲が流れ始める―…
この曲は……
そう、昔仁が私の為にと作ってくれた曲だった。
俯いていた仁が顔を上げマイクを握り歌い出す。
♪♪~
懐かしいドキドキ感…
あの時の仁と今後ろで唄っている仁がだぶって見えた。
何も変わらない…
優しい歌声も、
切なそうに唄うくせも、
マイクスタンドを握る逞しい手も―…
何も変わらないのに、
今の私の隣に仁はいない。
忘れようとすればする程浮かんできて……
私の小さな胸を締め付ける。
ねぇ、なんで?
なんで来たの?
“今度友達が結婚するんだけどね、お嫁さんがマイクロシティの大ファンらしいのよね~”
“出ないぞ、俺。んな面倒臭せぇ事やってられっか!俺は忙しい身なんだよ!”
あの時…そう言ったのに。
なんで覚えてたの?
私の頼んだ事なんて
忘れていいのに…
じわっと言葉に出来ないような感覚が胸を襲う。
嬉しいとか、悲しいとか…
そんな簡単な言葉では説明できないような……
そんな感覚だった。