キミのとなり。
弘人と別れた私は、その重い足取りのまま、式場を出た。
“プップーッ!”
車のクラクションの音に足を止めた。
「お疲れさんっ。」
桜井君…
シルバーのスポーツカーの窓から顔を出し、にっこり微笑む。
それを見た途端、心臓が捻れるみたいな痛みが走った。
桜井君は様子のおかしい私に気付き、ゆっくり車を降りて近寄ってきた。
「あれ!?…もしかして、泣いてた?」
“ドキッ”
「あっ…ちがうのっこれは…」
慌てて言い訳を考えていると、桜井君は私の顔を覗き込み冷やかすような目をして言った。
「そっかーそんないい式やったんか~、俺も見たかったなぁ。」
「……。」
無邪気にそう言った後、桜井君は車に戻り助手席のドアを開けた。
「マンションに着くまで、ゆっくり聞かせてなっ。」
そう言ってまた優しく笑った。
その笑顔に引き寄せられるように助手席に乗った。
車はゆっくり走り出す。
私の横で、鼻歌交じりにハンドルを握る彼を見てまた複雑な思いが込み上げた。
ごめん…
ごめんなさい。
私、ずるいよね。
体はここに居ても、心は……。
腹が立つよ…
立ち止まってばかりの自分に。
こんなにも優しくしてくれる桜井君を裏切ってる気持ちでいっぱいだよ…。
“プップーッ!”
車のクラクションの音に足を止めた。
「お疲れさんっ。」
桜井君…
シルバーのスポーツカーの窓から顔を出し、にっこり微笑む。
それを見た途端、心臓が捻れるみたいな痛みが走った。
桜井君は様子のおかしい私に気付き、ゆっくり車を降りて近寄ってきた。
「あれ!?…もしかして、泣いてた?」
“ドキッ”
「あっ…ちがうのっこれは…」
慌てて言い訳を考えていると、桜井君は私の顔を覗き込み冷やかすような目をして言った。
「そっかーそんないい式やったんか~、俺も見たかったなぁ。」
「……。」
無邪気にそう言った後、桜井君は車に戻り助手席のドアを開けた。
「マンションに着くまで、ゆっくり聞かせてなっ。」
そう言ってまた優しく笑った。
その笑顔に引き寄せられるように助手席に乗った。
車はゆっくり走り出す。
私の横で、鼻歌交じりにハンドルを握る彼を見てまた複雑な思いが込み上げた。
ごめん…
ごめんなさい。
私、ずるいよね。
体はここに居ても、心は……。
腹が立つよ…
立ち止まってばかりの自分に。
こんなにも優しくしてくれる桜井君を裏切ってる気持ちでいっぱいだよ…。