キミのとなり。
会えない時間
それから私の誕生日を迎えるまでが、なんとも長く感じた。



いつも忙しく過ぎていく時間が、仁と会えないってだけでもの凄くもの凄~く長く感じた。



仕事も手につかなくなる程、頭の中は仁だらけで……


テレビやポスターで見掛ける仁の優しい笑顔に泣きそうになった。



今すぐその広い胸に、ギュッて抱きつきたくて…



でも、仁も頑張ってる。



“事務所の事とか、マスコミとか……ちゃんと片付いたら迎えにきてやる”



仁の言ってくれた言葉を信じて……


待つしかない。



ケンチャンや私の周りの皆も応援してくれている…



だから、頑張らなきゃ。



そう思えた。



一日の仕事を終え、マンションへ帰る。



靴を脱いで部屋に上がると、まず始めにカレンダーに目をやる。



仁と会えるその日まで・・・



あと18日―…



いつものように赤ペンで今日の日付にバツをつける。


長い一日を終え、また仁に会える日が少し近づいた。



そう思える瞬間だった。



ん?


そういえば、二週間後にコンサートがあるって佐田さん言ってたな…。



佐田さんと会った日から二週間を指で数えてみる。



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