キミのとなり。
《まぁー別に見なくていい。》



「えっ?なんでよ。」



《お前がいると……やりにくいし。》



やりにくい?



なんで?



どゆことっ?



《んじゃー、またな。》



「えっ!?」



もう切るの!?



まだ5分も話してないんだけど…



《なんだよ。》



「えっだって…だって…はっ早くない?切るの。」



《俺、長電話嫌いなんだわ。》



やっそれはなんとなくわかるけど……



会いたくて 会いたくて



でも会えなくて…っ



ていう状況の中での電話だよ!?



もっとこうあるじゃん!!


心の中で不満を爆発させる私に仁はまただるそうな声で言った。



《明日も朝早ぇえし…》



……ブチッ!



その一言に、私はキレてしまった。



「なっ何よ!!なんでそんなだるそうなのよ!私の事なんか本当はどーでもいいんでしょ!」



ついに抑え切れなくなった不満が爆発して、口をついて出て来た。



《あぁ?》



「普通さぁ、こういう状況でそんな冷たいこと言える!?有り得ないよ!もっとこっちの気持ち気遣ったりとかできないかな!?ほんっと自己チューだよね!」


《………。》




息を荒げて言葉を並べた。


電話の向こうの仁が無言になった事に気付き、ふと我に帰る…



あっ…



言い過ぎたっ。



< 455 / 554 >

この作品をシェア

pagetop