キミのとなり。
――11月5日
仁に会えるまであと4日と迫ったその日――
朝からスタンドミラーの前で入念にファッションチェック。
買ったばかりのベージュのコートに黒いマフラーを首に巻き、お気に入りのブーツを履いて家を出た。
そう、今日は都内某所でマイクロシティの5周年を記念したライブがあるんだ。
佐田さんに来いと言われたんだし、行ってもいいよね……。
…―とはいうものの、さすがに一人で見に行く勇気もなく非番の若菜ちゃんを誘い駅で待ち合わせた。
「先輩、こっちこっち~」
「お待たせ~!」
「早く行きましょ!!」
やたらと私の手を引っ張りワクワクしている若菜ちゃん。
ケンチャンに会えるんだもんね。
嬉しさが前面に出ている。
やっぱり若菜ちゃんはこっちの方がらしくてかわいい。
電車に乗り、座席に座ると早速手鏡を取り出し私の隣でメイクチェックが始まった。
……早くない?
「でもぉーチケットないのに本当に大丈夫なんですか?」
ドキッ
「…んー…まぁ、なんとかなるでしょ?」
たぶん。
だって来いって言ったの向こうだしっ。
「私嫌ですよーここまでメイクに時間かけたのに、会場に入れないとか。」
「だっ大丈夫だって…」
たぶん。
仁に会えるまであと4日と迫ったその日――
朝からスタンドミラーの前で入念にファッションチェック。
買ったばかりのベージュのコートに黒いマフラーを首に巻き、お気に入りのブーツを履いて家を出た。
そう、今日は都内某所でマイクロシティの5周年を記念したライブがあるんだ。
佐田さんに来いと言われたんだし、行ってもいいよね……。
…―とはいうものの、さすがに一人で見に行く勇気もなく非番の若菜ちゃんを誘い駅で待ち合わせた。
「先輩、こっちこっち~」
「お待たせ~!」
「早く行きましょ!!」
やたらと私の手を引っ張りワクワクしている若菜ちゃん。
ケンチャンに会えるんだもんね。
嬉しさが前面に出ている。
やっぱり若菜ちゃんはこっちの方がらしくてかわいい。
電車に乗り、座席に座ると早速手鏡を取り出し私の隣でメイクチェックが始まった。
……早くない?
「でもぉーチケットないのに本当に大丈夫なんですか?」
ドキッ
「…んー…まぁ、なんとかなるでしょ?」
たぶん。
だって来いって言ったの向こうだしっ。
「私嫌ですよーここまでメイクに時間かけたのに、会場に入れないとか。」
「だっ大丈夫だって…」
たぶん。