キミのとなり。
ステージの上で、何故が淡々と仁はそんな事を話出した。



「ちょっ…先輩っ!どういう事ですか!?」



「ちっ千秋!?」 



隣の座席からみんなが驚いた顔で私を覗き込む。



「えっ…えっ!しっ知らないよ私っ。」



かなりパニック状態の私に構う事なく、仁は話しを続ける。



「そいつとはまぁっ……ふふっ、色々あってぇ」



恥ずかしそうに頭を掻きながら俯く仁。



“ヒューヒューッ!”



ファンの間から冷やかしの声まで上がり出した。



「今回の事故の一件で…まぁ、“災い転じて福となす”っとでもいうのか……あっそれとみんなのおかげもあって、無事事務所にも俺達の事を認めて貰うことが出来ました。」



私は一人開いた口が塞がらない状態だった。



なんで!?



なんで仁は、こんな場でしかもこんな堂々とこんな超プライベートな話しをしてんの!?



なっなんなの!?



この理解不能な状態に、ただただ首を傾げるしかなかった。



「ここへくるまでが本当に大変で、お互いの為にどうすることがいいのか…悩んで苦しんで……結果、傷つけ合ったりしました。」



 ……仁。



次第に仁の口調は、真剣なトーンに変わる。



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