キミのとなり。
「えー、改めて紹介します。“小原千秋”、俺の彼女です!」
なんのためらいもなくそう言うと、仁は私を引き寄せ肩を抱いた。
“キャー!かわいー!!”
みんなが総立ちで私に手を振っている…
あまりの歓声の大きさに、立ちくらみがしそうだった。
仁は私の左肩をしっかり掴んでその大勢のファンに向かって話しを続ける。
「色々悩みました…こういう場でこういう事をするのはどうだろうって。……けど、俺の周りの沢山の人に後押しされて、ここで今日俺達を応援してくれた大勢のみんなの前でちゃんと紹介しようって決心しました。」
仁…
涙を溜めながら斜め上にある仁の顔を見上げる。
それに答えるように、仁もゆっくり私に目を向けた。
「それにこの場を借りて…お前に伝えたい事もあったしな。」
えっ……。
はにかんだまま仁がボソッと私にしか聞こえない声でそう言った。
伝えたい…事?
「えー、実は俺が事故に遭った日はこいつの誕生日で、待ち合わせをしていました。だけど…俺は行けなくて……25才の誕生日を一緒に祝ってやる事が出来ませんでした。」
仁は肩を抱いたまま正面を向いてそう話した。
「だから今日は、やり直してやりたくて…」
えっ!?
「マイクロシティの復活ライブと…それから俺の誕生日と…そんでもって新しい年へのカウントダウンと……ついでに、こいつの誕生日と、めでたいことは一気にやった方が盛り上がるし。」
なっなによそれっ…
結局“ついで”!?
「それともうひとつ。」
仁は私の肩に回した手を離して、何故か私の方へ体の向きを変える。
「もうひとつ、今日という日を記念日にできたらって思う事があるんだ…。」
「え?」
何?
仁は片方の手をパンツの後ろポケットに入れて何かを取り出した。
「……。」
目の前に差し出された“ソレ”を見て一瞬固まる。
なんのためらいもなくそう言うと、仁は私を引き寄せ肩を抱いた。
“キャー!かわいー!!”
みんなが総立ちで私に手を振っている…
あまりの歓声の大きさに、立ちくらみがしそうだった。
仁は私の左肩をしっかり掴んでその大勢のファンに向かって話しを続ける。
「色々悩みました…こういう場でこういう事をするのはどうだろうって。……けど、俺の周りの沢山の人に後押しされて、ここで今日俺達を応援してくれた大勢のみんなの前でちゃんと紹介しようって決心しました。」
仁…
涙を溜めながら斜め上にある仁の顔を見上げる。
それに答えるように、仁もゆっくり私に目を向けた。
「それにこの場を借りて…お前に伝えたい事もあったしな。」
えっ……。
はにかんだまま仁がボソッと私にしか聞こえない声でそう言った。
伝えたい…事?
「えー、実は俺が事故に遭った日はこいつの誕生日で、待ち合わせをしていました。だけど…俺は行けなくて……25才の誕生日を一緒に祝ってやる事が出来ませんでした。」
仁は肩を抱いたまま正面を向いてそう話した。
「だから今日は、やり直してやりたくて…」
えっ!?
「マイクロシティの復活ライブと…それから俺の誕生日と…そんでもって新しい年へのカウントダウンと……ついでに、こいつの誕生日と、めでたいことは一気にやった方が盛り上がるし。」
なっなによそれっ…
結局“ついで”!?
「それともうひとつ。」
仁は私の肩に回した手を離して、何故か私の方へ体の向きを変える。
「もうひとつ、今日という日を記念日にできたらって思う事があるんだ…。」
「え?」
何?
仁は片方の手をパンツの後ろポケットに入れて何かを取り出した。
「……。」
目の前に差し出された“ソレ”を見て一瞬固まる。