キミのとなり。
「…あっあの~、いっいいんですかっ先輩っ!」



「うん、若菜ちゃんに受け取ってほしいの。」



そう言って、そのブーケを若菜ちゃんに差し出した。


目の前に差し出されたブーケを見つめながら、次第に彼女の瞳に涙が溢れ出した。



「……次は若菜ちゃんの番だよ、絶対ケンチャンと幸せになって!」



「せんぱぁい…」



「はいっ。」



なかなか受け取ろうとしない若菜ちゃんの手にそのブーケを握らせた。



「…グスッ……グスッ…」



ぶるぶると肩を震わせ、ブーケで顔を隠しながら若菜ちゃんは泣き出した。



「ヨシヨシ…ほら~泣かないの!」



そんな彼女を見て思わず、もらい泣き。



若菜ちゃんも大変な思いしてきたんだもんね。



「おいっケン!!」



抱き合う私達の隣で、突然仁が後ろの方にいるケンチャンの名前を呼んだ。



ケンチャンは訳がわからずキョトンとしている。



「ケン、お前責任重大だぞ!」



え……



若菜ちゃんも泣くのを止めてその光景を見ていた。



「…え?」



仁は何か企んだような顔でケンチャンの元へ行き、戸惑うケンチャンを無理矢理前へ連れて来た。



ガシッと肩を組んで仁は大きな声である宣言をした。



「えー今からこいつっ、ケンが彼女にプロポーズしますっ!」



えっ!



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