キミのとなり。
“ダブルデート!?”


そんなもん、あいつがオッケーしたの?


しっ信じられない。


翌朝、私と仁は玄関先でいつものように顔を合わせた。


「はよ…」


「うっす。」


二人でエレベーターに乗り込む。


「あのさ……晃からなんか聞いた?」


「日曜の事か?」


やっぱ本当なんだ。


「“あんたがどうしても俺に来て欲しい”って言ってるって……。」


「えぇっ!?」


「まぁ、どうせ空いてたし、ひまだからいいけど。」

なっ


なんでちょっと上から目線!?



ったく、あきらぁぁ~!!


「わっ…私言ってないよ、そんな事!」


横目でチラッと私を見る。


その時、エレベーターのドアが開いた。


「まっそういう事でいいんじゃね?」


仁はそう言ってスタスタとエレベーターを降りた。


ちょっ…


「言ってないってば!!」


その背中は私を無視する。


「ねぇ!聞いてんの!?」


早足で歩く仁に着いていくのが心地いい……。


あんたとこんな関係になれるなんて思いもしなかったよ。


「聞いてんのって!」


「うっせぇよ。」


あんたが横にいる時


私は心から楽しんでる。


この時の私はまだ、この不思議な気持ちの正体に気付いてなかった……


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