キミのとなり。
って、顔思い出したらまたムカムカしてきた~~!!


「よく覚えてない。」


それだけ言ってパソコンを開き、仕事に取り掛かった。


「えぇ~つまんない!」


残念そうにデスクにへたり込む若菜ちゃん。


何を期待してたんだか・・・。


「なんか夢なんですよね~お醤油切れたから借りに行ったりぃ~煮物作り過ぎて持って行ったりした事から恋がスタート!なんてぇ……」



「若菜ちゃん……、ドラマの見すぎだから。」



でも、今にして冷静に思い出してみれば、顔はちょっと男前だったのかも・・・。



ちょっとだけどね。


あんなじゃなけりゃ、私の一人暮らしもバラ色だったのに。



その日、仕事が終わって重い足取りでマンションへ帰ると、隣りはまだ電気が消えたままだった。



「まだ帰ってないんだ・・・。」



ん~~、このままずっと留守ならいいのに!!

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