キミのとなり。

しばらく待ったが反応がない。



「留守かな？」



よかったぁ。



「ねっ、いつも留守だから。」



ホッと胸を撫で下ろすヒマもなく、今度は晃がいたずらに何度もチャイムを鳴らした。



“ピンポーンピンポンピンポン…”



「こっこらっ！！」



やめなさいよぉ！！



その時だった。



ゆっくりドアが開く。



どっどうしよう……



「……っせぇな。」




案の定、中からこの前以上に不機嫌そうな声が聞こえた。



晃と晶子は、何も知らずに話し出す。



「あっ今度、隣に引越して来ました小原といいます！これ、つまらないものですがどうぞ！」



つっつまらない言うな！



「……。」



一瞬空気が凍り付いた。



まっまずいよぉ。



ブチ切れだよ……。



私の胸は今にも破裂しそうだった。