赤い狼と黒い兎
「馨も飽きねぇよなぁ…」
『だって嶽、負けたら奢ってくれるし』
「「……あ〜」」
亜稀羅に下っぱくんから貰ったジュースをあげ、兄貴たちを見た。
「頷くな!」
「お前、いいようにパシられてんのな…」
「可哀想な嶽ちゃん、プフッ」
「うるっせぇな、笑うな!!」
ムキになって反論する嶽の反応を見て楽しんでる双子。
ドSめ……。
「瑠宇!」
『嶽!』
「ん?」
「あ?」
2人がこっちに向いたのは同時で、瑠宇は笑顔だったけど嶽は嫌そうな顔をしていた。
「『バイク乗りたい!!』」
嶽はもっと嫌そうな顔をして、瑠宇も若干嫌そうな顔をした。
でも乗りたいし!!
「亜稀羅、昨日乗ったろ?」
「いーじゃん」
「馨、何企んでやがる」
『は?人聞き悪ぃな』