赤い狼と黒い兎
あたしと亜稀羅はニヤニヤと笑い、瑠宇と嶽を見た。
2人は顔を見合せ、同時に溜め息をつく。
「しょーがねぇなぁ…」
「ヤッタ!!さすが瑠宇!」
「…たく、ワガママな奴」
『やっさすぃー』
なんだかんだ言っても、結局は乗せてくれる2人は優しい。
瑠宇のバイクも嶽のバイクも、結構デカイし目立つ。
それに、朱雀一員の証であるマークも入ってるし。
『おぉ〜っ!嶽のバイク相変わらずかっけー!』
「だろ〜?」
『引退したらちょーだい』
「…考えとくわ」
「ハハッ」
「瑠宇のバイク、俺にくれ!」
「う〜ん、俺よりテク上手くなったらな」
瑠宇は亜稀羅ににかっと笑いかけ、亜稀羅はふてくされて口を尖らせていた。