赤い狼と黒い兎
『……き……です…』
「んー?聞こえませんよ〜?」
嫌がらせに近いんだけど。
軽く拷問なんだけど。
…ま、やけくそだ!
『あたしも、す、好きです!』
「ん、よく出来ました。」
クスリと笑って、ちゅっと唇を重ねた。
――あたしに“幸せ”なんてもの、一生ないと思ってた。
それくらいあたしはずっと闇の中にいた。
光が闇になれても、闇は光にはなれない。
そう、ずっと思ってた。
でも、その闇から救ってくれたのは家族と仲間の存在。
…それから、大切な人の存在。
赤い狼さんは、黒い兎さんを救ってくれました。
あたしの大切な、狼さん。
赤い狼と黒い兎〜end〜