炎舞桜華


どっちの席を選ぶかは、最早、愚問。




「もち。窓側っしょ?」



どうやら、雛も同じ事を考えていたみたいだ。


私に向かってニッと笑いながらそう言った雛の指は、窓側の後ろの席を指していた。



私は、雛に向かって口郭をあげながら小さく頷いた。



もちろん、肯定の意味で―…




私と雛は、窓側の後ろの席に陣取って座った。



その光景を見ていた担任が、私達が着席したのを確認して話し出す。




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