初恋
キーンコーンカーンコーン
チャイムと同時に教室に入った。
「美夏~携帯どうだった?」
すぐに梓に話しかけられた。
「返してもらったよ~。」
「よかったね~!あの感じワル男どんな感じだった?」
どんな感じって…。
「それがね…。昨日みたく感じ悪くなくて…。」
私は思ったこと全部を梓に話した。
富塚蓮という名前、すごくかっこよかったこと、笑顔が優しいところ、スエットが似合うところ、私を名前で呼んだこと、その声がわすれられないこと。
そして、もう一度会いたいということを。
「それって…蓮って人に惚れちゃったんじゃない!?」
ほれた…??
「そんなわけないよ!」
私は焦って否定をした。
「いや、もうそれは恋かもね」
にやにやしながら梓がこういった。