初恋


「おぅ…。」


ゴクリ…。
しばらく沈黙が続いた。


表札だ…。

富塚ってゆう苗字なんだ…。


「名前、なんていうんですか…?」

「…」

あっ、なに聞いちゃってんだろ私。
心の声をそのまま出してしまった…

「富塚蓮。」

すぐに感じワル男が答えた。

蓮かぁ…。
なんか顔にあってる名前だなぁ…。

「なっなに??」

「あっ、了解ですっ。」


「…お前は?」

「佐藤美夏!……です…。」

「美夏か…。」

蓮という人が笑った。


「はぃ?」

「美夏っ。」


急に顔が熱くなった。


男の人に…しかもこんなイケメンに
名前よばれることなんて
めったにないから…


顔を赤くしている私を見て蓮という人はまた
ふっと笑った。




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