天国からの涙
突然のきょーちゃんとの別れ。
私は、ごく普通の高校生活を送っていた。
今日までは………｡



いつものように
杏子と一緒に登校していた。
この朝から私の残酷な瞬間は始まった。


杏子と世間話をしていた。
その時怪しいおじさんに声をかけられた。
｢ちょっといいかな？｣
不気味な感じがした。
｢はい。｣
｢この人知ってるかな？｣
写真を見せられた。
きょーちゃんだ。
｢知ってますよ。｣
その時私は口をおさえられ、
杏子も一緒に私達は
連れ去られた。


廃棄された工場だ。
その時、やっと解放された。
｢あなた達は誰？
きょーちゃんの知り合い？｣
｢あぁ。田中に恨みを持ってるよ。｣
恨み？どういう事？

｢俺達は田中の親父が経営していた会社の社員だ。｣
そういやぁ、
大きな会社の社長さんだったっけ。
｢俺達はとても社長を慕っていた。でも、ある日急にリストラにあった。でも、ただのリストラじゃなかった。社長に俺達をリストラするように頼んだやつがいた。｣まさか…………｡
｢田中恭一だ。｣
なんで？そんなわけ。
｢そんなの嘘。きょーちゃんはそんな人じゃない。｣
｢嘘じゃない。リストラされた後社長に呼び出されて直接聞いたんだから。｣



うそ……………｡
きょーちゃん本当なの？
｢それで、お前と交渉をしたい。｣
｢交渉？？｣
｢俺は田中を殺そうとしていた。｣え…………。
｢でも、お前が俺の条件をのんでくれるなら、考えてやってもいい、｣
｢条件って？｣
｢俺が紹介する所でﾊﾞｲﾄをしてほしい。｣
｢わかった。それできょーちゃんを殺さないのよね？｣
｢あぁ。｣
私はこの時から
残酷な瞬間を送った。


< 3 / 10 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop