空からの届けもの

 つまり、見習い剣士の御心次第ということだ。


 簡単な打ち合わせの後、それぞれは軽いウォーミングアップを始める。


「そーいやテトラ、今日はスペシャルデーだからな。何かあったりして」


「こ、怖いこと言わないでくださいよ……」


 エフの冗談。


 それが現実になるということを、この時のテトラはまだ知らなかった。





「お前が“テトラ”だったよな」


 さあいよいよ訓練……という時に、ふいに男性が話しかけて来た。


 見習い剣士達が『リーダー』と呼んでいる、今日のグループの責任者だ。


「そうですが……何でしょうか」


 彼はテトラを忌々しそうに見た後、突然手に持っていた大きな荷物を投げつけた。


「わ……っ!?」


 何とか避けると、それは地面へ直撃。ごいーん、と妙な音を立てた。


「貴様宛ての荷物だ。確かに渡したからな」



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