空からの届けもの

「誰のせいだと思ってるんだ」と突っ込みたいところだが、思い出したかのように襲う睡魔の方が強い。


「とりあえず、続きは明日聞くよ……」


「なるべく早い方がいいんだけどなー。ねえ。ねえ?」


 剣のそんな不満を聞いたのを最後に、テトラは瞼を閉じた。





             †





 そして、それからほんの1時間も経たぬ内に(とテトラが感じているだけで、実際は定かでないが)今に至る。


 あまりの眠気に、仕事ができるのかも不安だ。


(そういえば)


 そんな最中、昨日の剣の言葉を思い出す。


 ――姫っていえば、あなたの知り合いでしょ!友達でしょ!


(ヒメなんて知り合い、本当にいないんだけどな。まして友達なんて……)




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