空からの届けもの

「おーい、聞いてるか?」


「エフ先輩、僕、少し気になる事があるんです。でも、あまり関わりたくないというか……どうすればいいでしょうか」


「さあどうしましょう。気になることだけでも確かめれば?」


 エフの、いかにも「他人事です」という答え。


 そしてそれは。


「そう、ですよね……。そうします!」


 とことん単純なテトラの背中を押したらしい。


「え、こんなでいいの?何かすごく申し訳ないんだけど」


 色々な意味で、この少年は扱いやすい。


 こうして、テトラは再び剣の話を聞こうと決意したのだった。







「少しは考えてくれた?」


 夜。全ての仕事を終えて戻ったテトラは、聞く前に聞かれた。



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