空からの届けもの
「そこら辺に落ちてる物でボクを括り付けるの?酷いなー。お店に並んでる物にしてよー」
「そんな事言われても、お金持ってないもん」
「ん?お金ならあるよ。ボクの柄に巻かれている布をほどいてごらん」
言われるままにすると、ひらりと何かが落ちた。
「何か出てきた。この紙何?文字がいっぱい書いてあるね」
「それそれ!手形だから、失くさないでね」
「テガタ?僕、字読めないけど持ってて良いの?」
「うん。それはテトラ宛だから、テトラのもの。誰にもあげちゃいけないからね。
さーて、いつまでもここにいないで表通りに出よう。え?怒られる?大丈夫だよ。体も綺麗に洗ったし、何よりボクを抱えてるテトラに注意しようなんて物好き、そうそういないから」
剣に唆されながら着いたのは一軒の店。店内に防具品や戦闘着のようなものが見える。