空からの届けもの
普段あまり使わない頭をフル回転させたため、ズキズキする。
だが、これで親方に許してもらえる……はずだ。
「親方、終わりました」
またまた地上に上がり、鬼……いや親方へ返却。
「お、もう終わったか。前エフがやった時は半日かかったのにな。いやー、やっぱ天才は違うなー」
テトラは知っている。その昔、この鬼が2時間弱で終えたことを。
「誰が鬼だって?……そーいや今日は、『訓練』の日か?」
「お、鬼だなんて言ってません!……そうです。だから午後は予定入れないでください」
ここで、彼についてもう1つ説明がある。
(前回も怒られてばかりだったけど……今日こそは!)
爆弾業のほかに、テトラは兵隊――剣士の仕事もしている。
どの国の、どの時代にもある“志願兵”というやつだ。
こちらの仕事内容は、主に国や城の防衛。戦となれば戦場まで出向く。
そのために、見習い兵士達は戦法を学ぶのだ。――一般市民は。