水に映る月
 

慧は、起き上がった。

そして、何も言わずにベッドを降りた。


彼が部屋の電気を点けたから、あたしは、急な眩しさに目を瞬いた。


「ケイちゃん‥?」


不安なキモチで、彼の名を呼ぶ。


だけど、慧は黙ったまま何も答えずに、サイドボードの上に置いてあるメモ用紙を一枚取った。


そして、その紙に何かを書いた。


 
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