水に映る月
∮04 イヤだよ
九月半ばのある日。
その日は、朝から体調が優れなかったけど、無理してバイトに行った。
夕方、帰宅して直ぐに、お風呂を済ませ、食欲が無かった為、早々にベッドに入った。
病院は嫌い。
寝ていれば、明日には治るだろう。
そう思っていたけど、その内に、ガンガンと頭に痛みを覚えて‥。
「ヤバい‥。めッちゃ痛い。」
一人暮らし用の小型冷蔵庫の上に、薬の入った箱がある。
痛みが我慢出来なくて、その箱から頭痛薬を探し、説明書きに表記してある通り、薬を二錠飲んだ。
暫くすると、頭痛が治まって来た。
ホッとしたあたしは、そのまま眠ってしまった。
そして
「純ちゃん‥。」
朝方、仕事から帰って来た慧に起こされ、目が覚めた。