水に映る月
 

「スッゴいな。背中もボコボコになってるやん。これ、痒いやろ?」


「うん。ちょーカユ~い!」


ベッドにうつ伏せになって寝転んで、慧に薬を塗って貰った。


「ケイちゃん、ブラも外して。そこにも塗って♪」


「え?オレが外すの?」


「うんっ♪絞めてるとこって集中して出るもん。」


答えながら

このまま、襲ってくれたらイイのに‥

なんて思ったり‥。


全身蕁麻疹の女の子じゃ、相手があたしでなくても、色気なんて感じないかもだけど‥。


慧は、あたしの素肌に触れても、いつもと同じ態度。


なんにも変わらなかった。


 
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