水に映る月
 

─ ケイちゃん‥



電話を掛けて来たのは、慧だった。

連絡をくれるなんて、思ってもみなかった。


「はい‥。」


と、電話を受けると


「今、どこなん?」


慧は、ちょっぴり怖い声で訊いた。


アルコールが残っていたからかな‥。

なんだか、無性に腹が立って‥。


酔ってる勢い。


「分かんない♪」


あたしは、質問に答えることをしなかった。


 
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