水に映る月
「会いに行けば教えて貰えますか?あたし、どぉしても知りたくて‥。」
「え?」
「それに、シンって人のことも、もし知ってたら‥。」
半分、泣き声になって懇願すると、ユーナさんは頷いてくれた。
「子ども、まだ小さいから出て行くの大変で‥。もし、道に迷ったら電話してね。」
そう言って、彼女の自宅までの道のりを丁寧に教えてくれた。
‥───
‥────
教えられた駅に着き、バスターミナルに向かった。
そして、いくつかある停留所の一つを確認し、バスが来るのを待った。