水に映る月
 

どんなに慧を想っていて‥。

切なくて、苦しい今‥。


慧と一緒に過ごせる時間が、とてもシアワセだったこと‥。

とても、とても大切だったこと‥。



そのキモチを全部、ママにぶつけた。


ママは壁を向いたまま、ブツブツと話し続けている。

面会時間の15分が、そろそろやって来る。


あたしは立ち上がり、壁のブザーを押した。

その時‥、



「純。」



─ え?



ママがあたしを呼んだ。


 
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