水に映る月
 

あたし達は、順番にユニットバスでシャワーを借りた。

何故だか、その頃には不安は殆ど無かった。


あたしと清香が束になって掛かっても、きっと敵わないだろうなって思ったけど‥。


清香がシャワーを使っている間、慧と二人きりだし、ちょっぴり居心地が悪かったけど‥。


「純ちゃん、ジュース飲む?オレンジやったらあるわ。」


優しく笑う慧に、甘いトキメキを感じている自分がいて‥。


「うん、飲みたい♪」


あたしはソファの端っこに、慧はベッドの手前の階段に座って、オレンジジュースを飲んだ。


 
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