水に映る月
 

呼び捨てで呼ばれるのがムカついた。

不愉快に感じつつ、あたしは振り向いた。


「なに?」


静江は、何故か意味深な笑みを見せ


「純って、今、カレシいるん?」


って、訊いた。


あたしは、首を横に振った。



─ 別に、話す必要ないし‥



そう思って‥。


なのに、そんなココロの内に気付くことも無く、静江は自慢気な表情で


「紹介したろか?」


って、訊いた。


 
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