水に映る月
0時5分前に、三角公園の前に着いた。
酔っ払ったサラリーマンや、パーティーを終えた後の学生らしき団体が通り過ぎて行く。
みんな楽しそうに、声を上げてハシャいでいる。
パンクロックって言うのかな‥。
よく分かんないけど‥。
革製の衣装を身に纏った派手な人達が、公園の前のビルの下に群がっていた。
あたしは、手に握りしめていたケータイを開いた。
液晶画面で時間を確認する。
ちょうど、深夜0時。
「メリクリー!!」
誰かが叫んだ声が聴こえた。