水に映る月
両手で、熱い缶を握りしめ暖を取る。
ほっぺにくっつけた時、我慢していた涙が溢れた。
ケイちゃん‥
このまま、会えなくなったら、あたし、どうしたらいい‥?
ずっと、ずっと、この場所で待っていればいい‥?
ねぇ‥、教えてよ‥
もう、誰一人通らない場所で、あたしは慧を待ち続けた。
そうする他に、何も思い付かない。
舞い降る雪の中、ただ、彼が来てくれることを祈って‥。
あたしは、待ち続けた。