水に映る月
「オレが考えてること、当ててみて。」
─ 考えてること‥?
伝わって来たんだ。
慧の想いが‥。
「だいすき‥?」
慧は、優しく微笑んで
「当たりや。」
って、言った。
そして、もう一度
「ごめんな。」
と謝ると、あたしをギュッと抱きしめて、涙をkissで拭った。
「ケイちゃん‥。」
「ん?」
「あたし、トイレ行きたい!」
「そっか‥。」
あたし達は、路駐したままの慧の車に向かった。
何時間も待ったことなんて、少しも苦じゃなかった。
慧が来てくれた。
そのことが素直に嬉しかった。